UFOって何だろう?

実を言うと私は2,3度良く判らない飛行物体に遭遇している。
一体何なのか? 一つは飛行機(および飛行機雲)が光って
そう見えたらしい。水平線の方に急降下したように見えたのも、
遠ざかったから降下角度が急になったように見えたのかもしれない。

(自分の居る位置上空から水平線の方に向かう飛行機雲を思い描いて欲しい・・
そう、それは最終的に「急降下する飛行機雲」と同じになるはずだ。地球は丸いから!)

他にも上空の気流の関係で妙な動き方をする雲らしき物
(その場で回転しながら上下しているように見えた)や、
四角い板状の物がいくつも、山を取り囲んでくるくる回っている物
(これなんかホントに正体不明)があるが、どうも「宇宙船」ではなさそうだ。

そう「空飛ぶ円盤」というと、私も見たことがない。
「空飛ぶ円盤」言い換えると、『「目撃者」の知らない知的生命体が
作り上げたと思われる飛行物体』は、いつごろから目撃されたのだろう?

「何やら光の固まりが尾を引いて飛んでいた」というのは結構昔からある。
「空を帆船が飛んでいた」というとんでもない報告もある。
円盤に似た例となると・・・

19世紀の終わりから、20世紀の初め頃の事。
怪飛行船と呼ばれるものが全米各地で目撃されている。
(別名「謎の飛行船」、「幽霊飛行船」、アメリカではゴースト・エアシップなどと呼ばれる)
「サーチライトで照らされた」、「サイレンのような音が鳴っていた」、
「乗員に水を要求された」、「外輪のようなプロペラが見えた」、
「乗員に船内に誘われ、圧縮空気で動いているとの説明を受けた」、
「卵サンドイッチとコーヒーを持ってきてくれと言われた」(←おい!)、
「銃弾が当たったので修理してくれと言われた」(あのね・・・)、
「ハワイ旅行に連れて行かれた」(・・・)、
その他色々あるが、この飛行船の乗員は人間だったようである。
あるいは人間によく似た異星人なのか・・・
当時アメリカの人は飛行船を知っていた。ドイツやフランスで実験中であり、
その絵はがきや関連の書籍も入ってきていた程だ。
19世紀末には国際的な博覧会も開かれており、飛行船の展示もあったと思われる。
でもアメリカには当時飛行船は無かったハズ・・・
一体何だったのか? 飛行船が実用化されるようになると目撃は無くなってしまう。
そしてその飛行船は怪飛行船とは全く違う物だと判る。

ここで気が付いた事がある。時を同じくしてある物が世に登場するのだ。
ジュール・ベルヌやH.G.ウェルズといった作家によって描かれる、
のちに「SF小説」と呼ばれる作品群だ。
アメリカでも「フランク・リード・ライブラリー」という、天才発明少年の話が
描かれている。(余談ながらこれ、「キテレツ大百科」の元ネタかも?)
急速に進む科学の発達。当然それは人々の暮らしにも影響を与える。
もはや神話は子供達に向けた「おとぎ話」となり、
大人達は新しい自分たちの為の「神話」を求める。
そして科学をネタに生まれた、大人のためのおとぎ話・・・
それがのちの「SF」だったようである。
「のちの」と言っても1920年代にはそれらしき雑誌が登場するのだが・・・

ならば「怪飛行船」もこれと似た物ではないか、
という考えが生まれる。
「雪の上に一本足の足跡があった」なんていう話は、
日本の妖怪の目撃談に近いものがある。
そんな話が信じられなくなった頃を待っていたかのように現れたのが、
「怪飛行船」だったのではないかと・・・

また「外輪」や「羽ばたき翼」のイメージは科学小説の他に、
まだ「とんでもない考案」だった頃の「空飛ぶ機械」のアイディアについて書かれた、
(当時としては)まじめな本の挿し絵にも見いだすことができるだろう。
さらにこれに実際に飛行船の実験をしていた人の話の要素も取り入れ、
架空の話を載せて読者を喜ばそう、という当時の新聞社の気風も重なって、
この興味深い「伝説」が産まれたと考える事ができる。

「科学小説」「とんでもない発明」「謎の飛行物体伝説」
この三つは実は歳の近い兄弟なのかもしれない。

アメリカにはこんな話もある。
H.G.ウェルズの小説「宇宙戦争」をラジオドラマで放送した。
火星人(元祖・タコ型)が地球を侵略、しかしウィルスで全滅してしまう話だ。
本番中何度も「これはドラマです」と断りを入れたにも関わらず、
本気にしてしまう人が続出したのだ。
声を担当したオーソン・ウェルズの演技があまりにリアルだった
との話もあるのだが。

UFO、いや空飛ぶ円盤の目撃は戦後になって急に増える。
戦時中もナチスの謎の航空機ではないかと言われる飛行物体が
存在したのだが、これは回転翼を持つ航空機の一種だったようだ。
中には今でも不明なもの「フー・ファイター」があるが、
これはどちらかと言うと自然現象っぽい。
戦後になると「見たこともない飛行物体」の開発が増える。
無尾翼機、ジェット機、垂直離着陸機・・・
そして宇宙開発競争が本格的に始まる。
円盤目撃は科学的に語られ、他のオカルトとは一線を画しているようだった。
航空機の開発に関わっているという人が目撃したとか、
目撃談の中に軍事基地や航空部隊が登場したりとか。
今で言う「リアリティ」の散りばめられた話が多かった。
いくつか例を挙げてみよう。

日本ではあまり知られていないが、1946年スウェーデンで起きた
「ゴースト・ロケット」事件というものがあった。
葉巻型、紡錘形、魚雷型のロケット状の飛行物体の目撃事件で、
ソ連が威嚇のために打ち上げたミサイルとの説もある。
デンマーク、ノルウェー、スペイン、ギリシャ、モロッコ、
ポルトガル、トルコなど、ヨーロッパ全土に目撃証言が広がり、
1000件近くの情報が集まったという。
ペルーでは煙を出して飛ぶ物体の写真も撮られているという。
火球や流星がその多くの正体ではないかと言われている。
これに似たアメリカでの目撃(1948年 イースタン航空機の操縦士が目撃)
は、「隕石ではないか?」と言われているそうだ。
ちなみに北欧では1920年代に正体不明の潜水艦が、
1930年代には正体不明の航空機が多数目撃されている。

ケネス・アーノルド事件は最初の円盤目撃として有名である。
レーニア山(レイニア山)上空でブーメラン型の飛行物体が編隊飛行するのを
自家用機パイロットに目撃された事件なのだが、
レーニア山はボーイング社の工場(ワシントン州タコマ)近く、
ブーメラン型といえば当時ろ獲して試験中のドイツの無尾翼機
を思わせるかたちである。この目撃は気球説が強いけれど・・・

ロズウェル事件(他)はもはや都市伝説と化したケース。
飛行物体が墜落し、乗員とともに米軍基地に収容されたという物だ。
墜落場所からは残骸の「曲げても元に戻る金属」が発見されていたり、
収容された飛行物体から腐食性の液体が漏れていたり、
「乗員」はたいていひょろひょろの小人、後のグレイタイプに通じている。

ちょっと違うが、フライングパンケーキ事件と言う物があった。
アメリカ海軍の基地の近くで円盤形飛行物体が目撃される。
その航空機は急上昇、急降下が可能で、空中で静止もしたという。
「空飛ぶ円盤か?」と目撃した人は大騒ぎになった。
じつはこの航空機、当時実在した試験機であり、
短距離の飛行甲板から離着陸可能な戦闘機として開発されたが、
開発費がかさみ、複雑な仕組みのプロペラ機だったために、
ジェット時代の到来とともに計画は中止となってしまった。
今でもアメリカのUFOサイトを覗くと良く出ている。


これは「謎の円盤UFO」に登場する「ルナ・キャリアー」
「フライング・パンケーキ」とよく似ている。


写真技術も向上、数多くの「傑作」が残されるのも戦後になってからだ。
後にはE.マイヤーのようにせっせと(?)8ミリフィルムで撮影する者も出てきた。

科学者の中にも円盤や宇宙人のファン(?)が多かったようだ。
カール・セーガンなどは有名な例だ。
火星の生命の存在を信じ、バイキング探査機に「餌付けシステム」を
搭載しようなどと言っていたらしい。一説によれば・・だけど。
あるいは半ば冗談で、米軍のマニュアルにある
「未確認の航空機と遭遇した場合」の説明には、
古典的な円盤のイラストが描かれているという。
最も本気で空飛ぶ円盤の研究をしていた人たちは、
G.アダムスキー(宇宙人と会見したと主張)が登場すると、
その意見を信じるかどうかで真っ二つに分かれたようだったけれど・・・

1970年代中頃には日本で空前のUFOブームが起こる。
高知で小型円盤が捕まったり、甲府で小学生が宇宙人を目撃したり、
なんで急に・・・と思われる位だった。
その少し前には超能力ブーム(ほとんど手品だが)、
未確認生物ブーム(あれどうなったんだろうね)もあった。
UFO本はいくつも出版され、テレビでは何度も特集が組まれた。
しかし同じようなネタを何度かやったせいか、’80年代には下火になってしまう。
いや、一部の視聴者は「未確認生物マニア」や「UFOマニア」になって
その後(’90年代)も見続けるんだけど・・・
そういえば矢追さんの「ナチスがUFOを作っていた」は最後のヒット
だったなあ・・・あの円盤すごすぎるよ・・・

その後、一旦このようなネタは完全に下火になってしまう。
例のオウム事件の影響だ。新興宗教がこういうネタを信者獲得に使っていたのだ。
もっともこういう事件は今までも海外では起きていたのだが・・・
あっというまに未確認生物も円盤も宇宙人もブラウン管から消えた。

最近また復活はしているようだ。
しかしそれに対する論調は世間では完全に否定的になった。
あるいはお笑いのネタにしかならなくなったり・・・
良いことか悪いことかは私にも判らない。
しかし「いる」「いない」に関わらず、そのファンは数多い。
後生に伝えていくのは大事な事だろう。


日本における「UFO」の歴史

1947年
相次いで未確認飛行物体がアメリカで目撃される。
それらをまとめた言葉として「空飛ぶ円盤」という用語が使われる。
実際にはブーメラン型や葉巻型だった。
日本にも「飛び行くコーヒー皿」として紹介される。


1949年
「東京タイムス」「子供の科学」「科学朝日」で円盤特集。


1952年
3月、プロジェクト・ブルーブックのルッペルト大尉の発案で、
「UFO」という公式軍事用語が制定される。
ルッペルト大尉は「ユーフォー」と発音していたらしいが、
「ウーフォー」や「ユー・エフ・オー」でも間違いではないらしい。
そういえば日本でも関西では「ユーフォ」と後を伸ばさない人が結構いる。
意味は当然「未確認飛行物体」。
ちなみに大尉は「フーファイター」目撃者の一人らしい。

米映画「地球の静止する日」日本でも公開。
空飛ぶ円盤と地球人との接触を描いた名作。
「宇宙人は変な田舎のおっさんの所にしか現れない」
と思っている人(この当時もそういう話題はあった)、必見!


1955年
「日本空飛ぶ円盤研究会」発足。
会員は石原慎太郎(後の東京知事)、三島由紀夫、
星新一ら錚々たる名前が並ぶ。
1960年には会としての活動を停止してしまう。
会報「宇宙機」もその筋では有名。
また日本初のSF同人誌「宇宙塵」も発行。
当時は日本では「空飛ぶ円盤」という用語が一般的だった。


1956年
米映画「世紀の謎・空飛ぶ円盤地球を襲撃す」日本でも公開。
原作はドナルド・キーホー。
レイ・ハリーハウゼンによる特殊撮影。
物語自体は面白くないという話も聞くが、このメンツはファンには嬉しい。
同年は「禁断の惑星」等も公開されている。

日本映画「空飛ぶ円盤恐怖の襲撃」公開。
監督・脚本は関沢新一、主役は高島忠夫・・
このメンツもまたファンには引っかかるものあり。
一度見てみたい。
同年「宇宙人東京に現る」公開。
岡本太郎デザインのヒトデ型宇宙人はかなり有名。

故高梨純一氏による「近代宇宙旅行協会」発足。
(後に「日本UFO科学協会」と改名)
機関誌「空飛ぶ円盤研究」発行。
UFO現象の真相究明と、これに関する正確な知識の普及および啓蒙が目的とされた。
高梨氏は超常現象全般に明るく、海外の研究者とも密接に連絡を取り合い、
雑誌のUFO特集やテレビ番組にも出演していた。
実証を重んじ、ウソやトリックを許さない、きわめて良心的な研究家だった。
同じ「純一」でも「あの人」とは大違いとの声も。


1957年
円盤カルト「宇宙友好協会」(CBA)発足。
「空飛ぶ円盤教」などとも呼ばれる。
「ベントラ」で有名。
1960年頃には終末予言。
全国各地で物議を醸す行動。

東京天文台長宮部博士、毎日新聞に、
「空飛ぶ円盤否定論」発表。

映画「フランキーの宇宙人」公開。
地球を侵略するフランキー堺型宇宙人(何人もいる)が、
地球人のフランキー堺によって阻止される。

映画「スーパージャイアンツ 怪星人の魔城」公開。
「空飛ぶ円盤などを見るという者は、百姓や漁師といった無教養な奴ばかりです」
という問題発言をする国会議員のシーンも出てくる。
ちなみに「スーパージャイアンツ」は複数形だが単独のヒーロー。
演じるは等身大の宇津井建。
「どこがジャイアント?」って聞いたら「股間」と答えてくれた人がいた(実話)。


1960年頃
旧ソ連のSF作家アレクサンドル・カザンチェフ
(アレクサンダー・カザンツェフ等とも表記)、
亀が岡遺跡より発掘された遮光器土偶を、
著作の中で「太古の宇宙人の姿だ」とする。
小説の中の話とは言え、この「説」は説得力を持ってマニアに迎えられる。
日本では法政大学出版局から「宇宙から来た客」として出ているようだが、
残念ながら未読。


1961年
アダムスキー信奉者の団体「日本GAP」発足。

米映画「空飛ぶ戦斗艦」公開。
原作はジュール・ヴェルヌの「征服者ロビュール」。
「幽霊飛行船事件」の元ネタ(?)の映画化。


1966年
「日本UFO研究会」発足。
「近代宇宙旅行協会」より独立したもの。

米映画「空飛ぶ円盤/私は宇宙人を見た」日本でも公開。
円盤をネタにしたコメディーとのこと。見たい。

「クレージーだよ奇想天外」公開。
地球を平和にする使命を帯び、谷啓型宇宙人がやってくる。
「ガチョーン」も見せてくれるが、確か何かの能力を発揮する時のポーズだったな。
ちなみに「クレージー」とは「既知外」の意味。


1967年
少年キング48号「空飛ぶ円盤大特集号」

表紙が『怪獣王子』の鳥人司令と鳥人円盤、カラーグラビアが『インベーダー』と、なかなか素敵です。
「円盤の正体をあばく」という特集記事を南山宏氏が構成しています。この頃はまだ福島正美氏の下で『SFマガジン』の編集やってたと思うんですが……。
 円盤の正体として、「円盤は宇宙人の攻撃兵器」「円盤は地底世界からやってくる」「円盤はヒトラーのひみつ兵器」「円盤は異次元からやってくる」「円盤は未来からやってくる」「円盤は宇宙生物だ」という6つの説と、その根拠を紹介しています。

たとえば地底人説では、

>地底世界へいったという人の話によると、地底人は、みな巨人のようだ。だが円盤人は、1メートル20センチくらいの小人が多い。それは、むかし円盤のパイロットとして、地底人は北極のエスキモーの祖先を訓練した。そして、それが習慣になって、そのままエスキモー人の子孫を使っているのだ。

 エスキモー、そんなに小さくないです(^^;)。
 円盤生物説では、それまで宇宙に住んでいた生物が、人間がロケットを打ち上げるようになったので、なんだろうと思って地上によってきたのだと説明し、

>ちょうど、池に石を投げると、コイがよってくるようなものだ。

 という、分かりやすい比喩が用いられています。
 この頃の円盤話の方が、おおらかで好きでしたね。どうも最近の宇宙人は、グレイばっかりで面白くないです。


(「と学会」会長山本弘さまの投稿より、ありがとうございます)

「007 カジノロワイヤル」この年公開。
日本ではどちらかというと「テレビで見た」と言う人の多いステキな映画。
「007シリーズ」と勘違いして見ないこと、(多分)「パロディ」なんだから。
これにも「空飛ぶ円盤」が出てくる、しかも結構弱い。


1968年
アメリカのテレビドラマシリーズ「インベーダー」放送開始。
以後、侵入者の意味であった「インベーダー」に宇宙人の意味が加わる。
前作の「逃亡者」のSF版という感じであった。

エーリッヒ・フォン・デニケンによる「神々の戦車」発表。
1974年には日本版「未来の記憶」発行。
遮光器土偶はもちろん、世界各地の不思議な遺物を、
「宇宙人が太古に来た証拠」としていた。
世界中のその手のマニアに「宇宙考古学ブーム」。
恥ずかしながら私も中学の頃(年号はずっと後だが)見事にはまる。

「世界の円盤ミステリー」発行。
子供向け円盤本では比較的初期の物と思われる。
編集は南山宏氏の担当だった。

「2001年宇宙の旅」日本でも公開。
地球外の生命体との接触の新たなる解釈。
映像も素晴らしく、この時代の空気を反映していた。
この時代の未来志向の好きな人は必見。
(ってみんな見てるかな?)

「猿の惑星」も同年日本公開。
こちらはその後に連なる「世紀末的イメージ」を描いていた。
宇宙探検物と思って見ていたら・・・・!


1969年
チャールズ・バーリッツ「アトランティスの謎」アメリカで発行。
アトランティスの海底遺跡遺跡(とそれ系の人の言っている)
「ビミニロード」に関するエドガー・ケイシーの予言を紹介。


1970年
「謎の円盤 UFO」日本でも放映開始。
ちなみにキー局は日本テレビ(これ重要かも)。
この作品では「ユー・エフ・オー」と発音する。
英国の大ヒット人形劇「サンダーバード」のスタッフが、
実際の人間を使ったSFドラマに取り組んだ。
ハードSFに通じる独特の世界観はマニア(?)のハートをがっちり掴む。
これ以後「UFO=空飛ぶ円盤」という考えが日本でも定着。

「ヒバゴン」目撃される。
広島県比婆郡からの命名。
島根県と鳥取県の県境付近に類人猿らしき生物。
続いて80年にはヤマゴン、82年にはクイゴン出現。
なんかこの間のアザラシ騒動みたいだ。

アメリカで「バミューダ・トライアングル」ブーム起こる。
当然その波は日本にも。
ただし、その言い出しっぺ(?)ヴィンセント・ガッディスの名はあまり知られていない。
アメリカでのブームは70年代終わりには収まってしまうが、
日本では隠れた神話のような存在としてその後まで残る。

この頃チャールズ・バーリッツ「失われた古代文明の謎」アメリカで発行。
デニケンの「古代の宇宙飛行士説」に対し、ピラミッド、
イースター島のモアイ、ナスカの地上絵等を
「地球の古代文明の残り香」と発表。
年代に関してはアレだが、「地球人、自信持て」のメッセージにも思える。


1972年
8月、数名の中学生が高知県高知市介良で小型円盤に遭遇。
そしてそれを捕獲するも逃げられる。
その後テレビ番組に出演して有名になる。
「UFOを捕まえた少年」として本にも出る。
当時の人気マンガ「三つ目がとおる」(作:手塚治虫)にも
早速ネタとして使われた。

「全日本UFO研究者連盟会議」発足
後の「ユーフォロジストクラブ」

大陸書房「超相対性理論入門」発行。
著者は当然清家新一氏。
この辺からこの人有名になってきたんじゃないかな?
会ってみると結構人の良いおじいさんなんだよな。
それにしても怪しげな本は大陸書房・・・合掌。

佐藤有文「いちばんくわしい日本妖怪図鑑」発行。
「はらだし」(胴体に顔がありその踊りを見ると良いことがある)
「びろーん」(なんか貧相なこんにゃくみたいな妖怪)
など存在自体が怪しい妖怪達に当時のガキは唖然。
残念ながら佐藤先生は最近お亡くなりになられたとの事。
妖怪達の由来の謎は謎のままに終わる・・・?

「007 ダイヤモンドは永遠に」日本でも公開。
ショーン・コネリー復帰作として語られる事が多いが、
当時アメリカで流行した定番ジョーク、「アポロは月に行っていない」を
すでに映像の中に取り入れていた。


1973年
「日本UFO情報センター」設立

「日本宇宙現象研究会」(JSPS)発足。
並木伸一郎氏により創設、顧問に荒井欣一氏を迎える。
UFO現象に科学分析的方法の導入とその確立を提起する。
(並木さん、良いこと言うなあ・・・)
機関誌「未確認飛行物体」「UFOインフォメーション」発行。
並木さんというと「ムー」でセンセーショナルな事例を発表する人、
というイメージだけど、「UFO入門」「UFO発見法」などはそんな感じはしないらしい。
(センセーショナルな事例だからこそ読者は手に取る・・というのもあるけどね)

UFO専門誌「コズモ UFOと宇宙」発行。
アダムスキー信奉者久保田八郎氏が発行を手がける。

「11PM」のUFO特集この頃から。
すでにアブダクションケースを取り上げていたようだ。
田舎白人の映像に「あの山の向こうにオレンジ色の物体が・・」
などという吹き替えは物真似のネタにもなった。

「空飛ぶ円盤の謎」発行。子供向け本の一つ。

全国でつちのこブーム。
伝説自体は昔から有るようだが、なぜこの頃に?
西武百貨店が懸賞金をかける事態に発展。

北海道屈斜路湖で「クッシー」目撃。
’79年には写真も撮影される。
当の屈斜路湖はあまり餌がない湖らしい。
がんばれクッシー!!

五島勉著「ノストラダムスの大予言」発行。
ミシェル・ド・ノストラダムスの「百編詩集」を独自に解釈。
(ここがポイント、タイトルすら「諸世紀」と間違える)
1999年に人類が滅亡するとした。
(そのあとまで結構あるのにね・・・)
マスコミは特番を多数組み、映画まで作られた。
(主演は「大霊界」の丹波哲朗)
五島勉、一気にノストラ長者に(笑)。
まあこういうのに関わっている人はろくな死に方しないっすよ。
しかしこの時代、とんでもない情報が固まっているなあ(爆)。
オカルトの70年代か?

高梨純一「空飛ぶ円盤実在の証拠」発行。
UFO関連の物理的「証拠」について取り上げる。
続いて「空飛ぶ円盤騒ぎの発端」も発行。

レイモンド・バーナード「地球空洞説」日本でも発行。
気象衛星エッサが撮影したという「地球の開口部」の写真で有名。
(どうやら「『夜』の部分を切ってつないだ」ものらしい)
地球の北極と南極には大穴が開いていて、中には別の世界があるという。
1947年に「オペレーション・ハイジャンプ」の指揮官、リチャード・バード少将が、
なんとこの世界に入り込んでしまったのだという。
なかなか面白そうでしょ。SFとして。
こういう本が普通に学校の図書室にあったのよ。

エリック・ノーマン「地底文明説」もこの年日本でも発行(大陸書房)。
シャンバラやヒトラーの話も取り上げる。

ピーター・コロシモ「宇宙人の痕跡」日本でも発行(大陸書房)。
恐竜に発見された弾痕や超古代の人類などを取り上げる。

ジョン・A・キール「四次元から来た怪獣」日本でも発行(大陸書房)。
未確認生物目撃と異星人目撃の関連等、その後に繋がる重要なテーマ。
角川春樹事務所「不思議現象ファイル」として復刻されている。


1974年
日本テレビの矢追純一氏、イスラエル出身の奇術師「ユリ・ゲラー」を日本に招く。
「超能力者」と称して特番を組む。
以後「11PM」や「木曜スペシャル」でステキな特番を次々企画。

神奈川と鹿児島でUFO集団目撃事件起こる。
目撃したのはいずれも学校の生徒らしい。

「円盤写真大図鑑」発行。
子供向けだが図版が多く、今見ても面白いだろうなあ・・

中岡俊哉氏「恐怖の心霊写真集」発行。
なんとこれが世界最初の心霊写真だけの本。
以後シリーズが続々と発行され、’79年頃にはかなりのブームに。
実はこの人放送作家との噂が・・・矢追さんと似た例か?

ジョン・W・スペンサー「謎の三角領域」日本でも発行(大陸書房)。
これが日本で紹介された初のバミューダ本なのか?

並木伸一郎「UFO入門」発行。
未読。


1975年
2月23日山梨県甲府市で二人の小学生がアダムスキー型円盤と、
銃を持ったその搭乗員に遭遇。
目撃時「UFOだ! UFOだ!」と叫んだという。
搭乗員は当時売られていたソフトビニール人形にそっくりとの話も。

広島に所用で来ていた北野大僧正がガウン着た宇宙人と会見。
宇宙語(?)を伝授される。

東映動画「これがUFOだ! 空飛ぶ円盤」公開

「UFOロボ グレンダイザー」放送開始。
ロボットと合体する円盤「スペイザー」や
一人乗り円盤「TFO」が登場。
敵はベガ星系(コンタクティが好きそう)方面から来ていたような・・・
「円盤獣」を攻撃に使用していた。

東京12チャンネル「ビックリッ子大集合」(後にビックリ大集合)
の中で調布UFOサークルの子供達登場。
東京タワーからテレパシーで円盤を呼ぶと、なんとなくヘリコプターに似た
「円盤」が出現したという。

「空飛ぶ円盤と宇宙人」中岡俊哉著 初版発行
「UFOや宇宙人の画像や目撃体験談はもとより
UFOを呼ぶ方法や円盤探知機の作り方など
入門にしては凄い内容なんですがw特に凄いのは以下の文です。
Q&Aのコーナーで宇宙語はどんなものか?というコーナーから引用

★宇宙人がしゃべった言葉で、これまでに数百語が確認されている。
「アグウトッベッ」(こんにちは)、
「テポッタガ」(よろしく)、
「アプウーガッ」(さようなら)
などは、意味がほぼ解明されている。

だそうです(笑) 」

(Zepさまの情報より)

チャールズ・バーリッツ「バミューダ・トライアングル」日本でも発行。
(日本語タイトルは「謎のバミューダ海域」だったかな?)
若い人は海水パンツの本だと思われるだろうが、違う。
フロリダ州バミューダ沖で集中して飛行機や船舶が消失するミステリーを扱う。
5機編隊で飛ぶアベンジャー攻撃機の写真は何度も使われた。

ローレンス・D・クシュ「魔の三角海域」日本でも発行(角川書店)。
バミューダの謎について調べるなら必読と言われる書。

マーシャル・B・ガードナー「地球内部への旅」日本でも発行(大陸書房)。
地球空洞説に関しては結構重要らしい。

ブリンズリー・ルポア・トレンチ「地球内部からの円盤」もこの頃日本でも発行。

中岡俊哉「世界のUFO」(二見書房)発行。
UFO目撃地や目撃者の実名についての記述があるという。
未読。


1976年
カール・グスタフ・ユング「空飛ぶ円盤」発行(朝日出版社)。
元の本は1959年に「現代の神話」として発行されているようだ。
「精神投影説」はここから始まった。

平野威馬雄「日本怪奇名所案内」(二見書房)発行。
UFO目撃談についてもページを割いているようだ。
また著者は平野レミさんのお父さんとの情報もある。

高梨純一「世界のUFO写真集」発行。
嘘だと判った写真ははっきり嘘とする良心的な本。
いまだに手に入れられず。

日清焼きそば「UFO」発売。
由来は「うまい」「ふとい」「大きい」から。
初代のCMは松鶴家千とせが勤めた。
「小学生にはわかんねえだろうなあ」
と言ったという。
(なつくささんの情報より)

その筋では有名な韮沢潤一郎氏(アダムスキー信奉者)による
「UFO教育グループ」発足。
機関誌「UFO教室」を発行する。
いかにもだまされそうな名前だなあ。

「UFO戦士 ダイアポロン」放送開始。
「ダイアポロン」は主役の合体ロボだが、
他の子供達も円盤に乗って戦った。

霞ヶ関ビルで「UFOフェスティバル」が開催。

中岡俊哉「UFO目撃者の証言」(潮文社)発行。
なんかちょっと見てみたいな。

円盤カルトCBAの活動、このころかなり弱まる。

木曜スペシャル「謎の怪奇人間オリバー」放送。
はげた頭、とがった耳、身長140センチ。
まさに小人宇宙人の特徴を持つオリバー君。
人語は解せず、ビールを飲みたばこを吸う。
例によって矢追さんが連れてきた訳だが、
なぜか宇宙人としての紹介をせず、
「チンパンジーと人のあいのこ」と説明。ふざけてる。
おそらくその筋から口止めされたのだろう。
負けるな矢追さん! 圧力に屈するな!(爆)


1977年
ピンクレディが「UFO」を発表。
子供から大人まで大ヒット。
頭の後ろから手を出す振り付けや、
「地球の男に飽きた所よ」と言った大胆な歌詞がバカ受け。
早速焼きそば「UFO」のCMにも起用され、
「おなかとせなかがくっついて、食べたくなったら UFO!」
(正確な歌詞は未確認)
これでかなり売り上げを伸ばしたらしい。

「円盤戦争 バンキッド」放送開始。
世界中の目撃例の円盤と同じ形の円盤が毎回登場。
奥田瑛二(ってこの字?)が主役を怪演。

アメリカで映画「未知との遭遇」公開。
翌年日本でも公開される。
グレイタイプのような宇宙人、巨大な母船、音楽での交信の場面が登場。
「第三種接近遭遇」といったマニアックな言葉が子供にも浸透。

同年米映画「カプリコン・1」日本公開。
大興奮・大爆笑のSF映画。
さて、アポロは本当に月に行ったんでしょうか(笑)
本当に映画にしちゃうなんて、よっぽど流行ったんですね。
某所でおなじみのあの曲も聴けます。

この頃「なんちゃっておじさん」ブーム。
山手線内に未確認おじさんが現れ、ラジオ番組で報告相次ぐ。
番組スタッフによる仕掛けとの説も出たが、
つまらない落ちなので世間からはバッシングされる。

「オーパーツの謎」(訳書)刊行される。
黄金ジェット、水晶ドクロなどハイテクな古代の遺物が
それ系の人の間で話題に。宇宙人の技術とも。

遠洋トロール船瑞洋丸、首の長い生物の死骸をとらえる。
「ニューネッシー」と話題になるが、鮫の死体だったようだ。
矢追さんも瑞洋丸に取材に出動した。

ヨーゼフ・F・ブルームリッヒ「円盤製造法」日本でも発行(角川書店)。
超科学本かと思いきや、ちょっと違う超古代文明本。
デニケンに引用された「エゼキエル書に出てくる回転翼機」の元ネタ。


1978年
内野恒隆「にっぽん宇宙人白書」(ユニバース出版)発行。
日本における宇宙人との接触に関する資料。
残念ながら未入手。

「UFO大戦争 戦えレッドタイガー」放送。
ごめんなさい、私見ていません(爆)。

このころ大泉滉の「UFO音頭」発売か?

「男はつらいよ 寅次郎わが道を行く」公開。
旅先の寅さんの夢のシーンで、
寅さんは宇宙人として出てくる。
いわく、
「寅次郎さんは30年前旅先でお亡くなりになっています」
ラジカセから流れた「UFO」をきっかけに夢から覚めるが・・・
(吉松真幸さんの情報より)
あれ、なんか変だな??

「トラック野郎 突撃一番星」公開。
菅原文太までもが美人型宇宙人に思いを馳せる。
「一番星」で星空を飛んだとの話も・・・

この年インベーダーゲームが空前のブーム。
UFOを打ち落とすと高得点だった。

鹿児島県池田湖で「イッシー」目撃、撮影される。
実は当時私も家族で九州旅行、当然池田湖も(以下略)。
私の目撃したのは巨大うなぎだった。

水曜スペシャル「川口浩探検隊」はこの年からだったような。
毎回未知の類人猿やは虫類、古代遺跡や謎の人種を追って、
世界各地を飛び回る。
矢追さんの木曜スペシャルと人気を二分し、嘉門達夫による応援歌も作られる。
残念ながら探検に一生をささげた川口浩氏はその後ガンで死亡。

ライト・パターソン空軍基地で生き延びている宇宙人の神話はこの頃から。
「第十八格納庫(ハンガー18)で見た」
「ロズウェルでの回収作業を見た」などの自称関係者の報告多数。
回収は1948〜1953年頃のようだが、どうやって運んだかは謎とされる。


1979年
「空飛ぶ円盤研究会」創立者の荒井欣一氏、
「UFO年鑑」を刊行。
五反田に「UFOライブラリー」を開く。

このころ学研「ムー」創刊。
続いて「まいっちんぐマチコ先生」や「パンツの穴」などを企画、
真面目な印象のあった学研がこの頃暴走を始める。

横尾忠則氏「UFO革命」発行。

アメリカ映画「エイリアン」日本でも公開。
謎の救援信号をたどると凶悪な異星人が・・
というSFではありがちなパターンだが、これは怖かった。
一度は二つの道に分かれたと思われた「SF」と「ホラー」の融合作。
続編も次々作られ好評を博す。
「外国人」の意味だった「エイリアン」がたちまち「異星人」を表す言葉に。
日本の空港では表示を慌てて直す騒ぎも発生。

ゲーム「平安京エイリアン」もこの頃。
平安時代に現れたエイリアンを穴掘って落とす。
考えてみたらすごい発想だ。

「口裂け女」ブームもこの頃からか。
成形手術に失敗した事を逆恨みして小学生を襲う女性が現れたとの噂。
全国に現れ、「ポマード」というと大丈夫などの噂も流れる。
好物はなぜかべっこう飴。
現代に現れた妖怪との解釈がなされている。

テレビ朝日系列でアニメ「ドラえもん」放送開始。
番組内でも何度か「宇宙人」が登場したが、
挿入歌で「6月6日にUFOが墜落、池が二つできる」
と予言(?)されたのも一部で有名。


1980年
この頃「キャトルミューティレーション」日本でも知られる所に。
「黒いヘリコプター」と同時に目撃される事も。
実はこの頃にはアメリカでの発生は完全に下火。
1983年以後は騒いでいるのは日本のマニアだけだった。

最初の「ミステリーサークル」この頃出現。
しばらくして日本にも伝えられる。
まだ直径も小さく、単に「着陸痕」と呼ばれた。

エリア51・MJ−12神話この頃アメリカで産まれる。


1981年
UFOに関する質問・相談を受け付ける、
「UFO 110番」設置。

「第三の選択」ブーム。
一体何だったんでしょ?
はまらなかったので判りません。


1982年
大阪で「第一回UFO研究シンポジウム」開催。
主催は高梨純一氏の日本UFO科学協会。

アメリカ映画「ET」公開。
「エクストラ テレストリアル」の略であり、以後異星生物を表す言葉に。
異星人をかくまった家庭の様子がリアルに描かれていた。
デザインも安易にグレイタイプとせず、秀逸。


1983年
森脇十九男氏らによる「UFO党」結成。

「トワイライトゾーン」(KKワールドフォトプレス)創刊。
同年同名のアメリカ映画が公開されている。
(さらに元ネタは昔存在したオカルト系テレビ番組)
「UFOと宇宙」の後継誌と言うことらしい。
後に読者欄から「前世の仲間探し」が広まったり、
オウムの空中浮遊を特集したりとオカルト街道を進む。


1986年
このころ宜保愛子、テレビの「バラエティ番組」に登場。
「霊視」で一世を風靡。
情報ソースはスポーツニッポン・・え、「バラエティ」って・・?
この辺からオカルトブームも次の世代へ移行か?


1987年
この頃「MJ−12」「エリア51」日本にも伝えられる。
多種多様な円盤、宇宙人は姿を消し、
以後の「木曜スペシャル」はグレイ一色に(爆)。

橋野昇一氏「日本の地名とUFOの記録」発行。
この人は以前から地名と円盤を結びつけた本を出したいと思っていたらしい。
これが私家版以外では最初なのではないのかな?
こじつ・・いや、拡大解釈を駆使し文学的な検証をされている(笑)。
この後歌まで詠んじゃうんだからな・・・
この人の説でいくと本名は「橋の近くで円盤が昇るのを待っている人」
ということなのかな?
ちなみにもとCBAだそうです。

宮崎惇「消された日本史」発行。
日本史における超人(?)を取り上げた本のようだが、
日本の宇宙人目撃にもページを割いているという。

「AZ」(新人物往来社)創刊。
「歴史読本」の中のオカルト関係ばっかり集めたような・・


1988年
ゲームセンターにこの頃「UFOキャッチャー」現る。
くだらない景品の為に夢中になるバカ(含む私)多数出現。
(機械自体は1985年ごろ登場したようです)

東京都世田谷区の中学校の校庭に447個の机が持ち出され、
「9」の字型に並べられる事件が発生。
犯人はこの学校の卒業生で、「宇宙人に選ばれ、限りない力を得るため」
にやったと供述したらしい。

「ワンダーライフ」(小学館)創刊
飛鳥昭雄氏らを輩出。
「藤子・F・不二雄の異説クラブ」も人気コーナーだった。
実は私も最初の頃読んでいたんだよ。
最初は結構面白い感じだったんだけどな・・
こういうのに関わると危ないんだなあ・・

「マヤ」(学習研究社)創刊
「ムー」の妹版?


1989年
矢追純一氏のUFO特番の内容、
「ミステリーサークル」
「エリア51」
「リトルグレイ」
「アブダクション」
「キャトルミューティレーション」
の繰り返しを続ける。
その手のマニア(?)からも飽きられ、そっぽを向かれてしまう原因に。
こういうのはアメリカでは良くても日本向きでは無かったと、
羽咋の売店の人も言っていました。
このあたりでてこ入れの新ネタが入っていればねえ・・・

このあたりから大槻教授と韮沢潤一郎氏のトークバトルが
テレビで放映され、話題を呼ぶ。
それ自体「やらせ」ではないかとの声も。

この頃より旧ソ連を発信源とする円盤目撃多数。
ソ連邦崩壊の前触れだったのか?
写真はほとんど貧相なものばかりでつまらなかった。

「人面犬」ブーム起こる。
身体は犬、顔はおっさん、喋る、走る・・・
こういうヤツは定期的に現れるものだな・・・

「トワイライトゾーン」廃刊。


1990年
麦畑に現れる「ミステリーサークル」(あちらでは「クロップサークル」)、
この頃には芸術作品と言えるものが多数発生。
日本にも現れる。

週刊少年マガジンにて「MMR・マガジンミステリー調査班」連載開始。
(初期は不定期だったらしい)
マガジン編集者による謎ネタのレポートで、
「初期は面白かったけど、最後の方はノストラ本だった」ようである。
よくそれ系の話をすると「MMR」という言葉が出てくるが、
私ぐらいの世代になると良く判らないので載せた次第である。

志水一夫氏「UFOの嘘」(データハウス)発行。
「矢追さん本当のことを言おうよ!!」
タイトルが全てを言い表しています。
残念ながら未読。


1991年
「パワースペース」(福昌堂)創刊
すいません、読んでいません。


1992年
「ワンダーライフ」休刊


1993年
大槻ケンヂ氏「ボクはこんなことを考えている」発行。
UFO=プロレス説はこれ以前からのようだが、
このあたりから一般の(?)UFO好きにも浸透。
催眠術から覚めたかのように(?)少しずつ主流へ。

アメリカで連続ドラマ「X-FILE」放送。
後に日本でも放送。
政府の陰謀(?)を描きながらも、
一方で冷静に「円盤事件」調査を描く。


1994年
この頃から謎の生物「スカイフィッシュ」の報告が。
ビデオにしか映らないので残像現象では?
と言われる。日本では’90年代後半まで話題にならず。


1995年
「トンデモ本の世界」発行。
特撮やアニメに突っ込みを入れる一連の「謎本ブーム」に続いて、
今までタブーとされてきた(訳でもないんだが・・・)、
超常現象への突っ込み活動がマニア(?)の間からも徐々に盛り上がる。

オウム真理教による地下鉄サリンテロ事件発生。
それまで怪しいとされながらも、宇宙服(?)着たり、ゾウのかぶり物したりと、
「お笑い系」として扱われていた新興宗教が、なんと殺人集団だった。
教義の中に超能力などが入っていた為に、
超常番組はしばらく自粛される。

アメリカ映画「マーズ・アタック」公開。
悪ふざけしながら地球を襲う火星人が登場。
「火星人ゴーホーム」もそうだけど、なんか火星人自体、
バカにされちゃってるような気が・・・
「宇宙戦争」の頃とは違うんだねえ・・・

グラハム・ハンコック著「神々の指紋」発行。
1997年頃には与那国島の遺跡や火星の人面岩も関連づけ、
デニケン以来の古代超文明ブームとなる。
注記しておきたいのはこの本が「世界 ふしぎ発見!」で取り上げられた事。
この番組、結構真面目な路線の印象があったんだけどな・・・

「チュパカブラ」目撃はこのころかららしい。
家畜を襲う、異星から来た生物などとも言われた。
しかし日本ではあまり真面目に議論されない存在だった。


1996年
コスモアイル羽咋開館。
あのブルーブックの資料が日本でも閲覧可能に。

アメリカ映画「インディペンデンス・デイ」公開。
内容はアメリカの国威発揚・戦意向上映画。
ソ連という敵がいなくなっちゃったからと宇宙人に頼るとは・・・
細かいネタで色々笑わせてくれるのはステキ。
「ゴジラ」「エアフォース1」をさりげなく入れるだけでなく、
無茶苦茶でかい母船に助けを求める変な団体、
生物的な小型艇がエリア51でテストされてるシーンもいい。

この頃「異星人解剖フィルム」話題に。

「ボーダーランド」(角川春樹事務所)創刊。
荒俣宏氏が監修。
大陸書房の名作を復活させたりする。


1997年
マイケル・ドロニズン「聖書の暗号」発行。
聖書の文字を飛ばして読んだりするとメッセージが現れると主張。
しかしドロニズンが当初「予言が出る訳ない」と言った、
メルヴィルの「白鯨」にも予言が隠されていると判り、
事態は面白い方向に向かう。

米映画「コンタクト」公開。
原作はカール・セーガン。
いわゆるSETI計画について判りやすく描いた作品。
この主人公の女性にはモデルがいて、その人とセーガン自身を混ぜて
主人公としたという話を聞いたけど、本当かな?

「ボーダーランド」早くも休刊。
っておい・・・

「X-ZONE」創刊。
ディアゴスティーニによるシリーズ本の一つ。
結構マニアックな事例を取り上げていたけれど、
あまり長く続かなかったのが残念。
マニアな人によるといい加減な内容だったらしい。

秋篠宮同妃殿下を名誉総裁に、
「第一回日本UFO連合大会」が行われたらしい。

日本UFO科学協会会長高梨純一氏死去。


1998年
プロレス団体「UFO」旗揚げ。
アントニオという人物がその中心らしいが、
異星人にセックスを強要されたブラジル青年とは無関係らしい。


1999年
日本テレビで旧ソ連の円盤墜落事件放送。
珍しいことに番組内では内容に突っ込みが入った。

NECが「UFOの飛行原理」の特許を取ったとの情報あり。
事実であったが実現可能かどうかは不明。

この年8月、無事に迎える(爆)。

日本GAP会長久保田八郎氏死去。

子供向け妖怪・超古代等の書籍の第一人者、
佐藤有文氏死去。


2000年
中華人民共和国の産んだスーパーロボット「先行者」(先駆者)がブーム。
後に(’02年)雑誌付録のプラモデルにもなる。
(ただしこれは「中華キャノン」と呼ぶらしい)
きっかけはインターネットのHP「侍魂」だった。

双葉社「ここがヘンだよ宇宙人」発行。
実際に(?)目撃された宇宙人と映像作品の中の宇宙人に突っ込みを入れる。
読んだ人の多くは「懐かしい」を連発(と言っても私の周りだけか)。

ヤフーオークションになんと「タイムマシン(本物)」が出品される。
ネタ投稿は削除される筈なので、有る程度信憑性があったのか?
担当者が洒落の判る人だったのか?
全ては謎のまま現在に至る。


2001年
ジンジャーブームはこの頃だったような。
空を飛ぶとか本気で語られたパーソナル交通機関。
しかし正体は・・・

テレビ朝日の番組スタッフがイギリスでミステリーサークルの取材中、
謎の飛行物体を撮影する。
ベルギーなどで見られた三角形UFOの形に似ていた。
注目すべきは矢追純一さんの久々の出演。
「土星型では?」とのコメントを行う。

折からの食玩ブームの中、「宇宙大作戦チョコベーダー」発売される。
全世界に現れた宇宙人と円盤のデフォルメモデル入りチョコ。
他にもシール付きお菓子やゲーム、アニメも展開。
マイヤーがアダムスキー型を見た事になっていたり、
メキシコに遮光器土偶型(遮光型ロボットと紹介)が現れたり、
それらしいオリジナル宇宙人が紹介されたりと、
いい加減だけどなんか懐かしい企画だった。

子供向け心霊写真、UMA、妖怪本の第一人者、
中岡俊哉氏死去。


2002年
中国の有人宇宙計画「神舟」着陸画像の怪しさにファン激増。
「搭乗員」のマネキンもステキだった。

アポロ月着陸はウソの疑惑、蒸し返される。
きっかけはテレ朝の某番組に出演した変なアメリカ人。
今更そんな話をされてもな・・・
この後ちょっと異常な展開に・・・

日本空飛ぶ円盤研究会会長荒井欣一氏死去。


2003年
「チリの謎のぶよぶよ生物」や「天池の怪獣」が話題に。

中国の「神舟」なんと有人宇宙飛行に成功。
日本の宇宙関係者、負け惜しみの言葉を連発。
本当は悔しいんだろうな。気持ちはよく判る。

深海に棲む、硫化鉄の鱗を持った軟体生物が発見される。
人間の考え得る「未知生物」の範囲を超えた素晴らしい生き物。
しかし残念な事にあまり話題にはならず。

「バミューダトライアングル」等で有名な
チャールズ・バーリッツ氏死去。


さてさて、仮に作ってみた訳ですが、色々なことが見えてきます。
1947年〜1960年代というのは作家(特にSF系)主導で動いていますね。
これはアメリカでも同じ事が言えると思うのですが、
宇宙人説はSFが無ければ存在しえなかったでしょう。
SF作家や出版社の宣伝担当により「円盤」は広められ、
一般の人たち(及びマニア)は啓蒙されていったのでありました。
逆にこの事によって「宇宙人説」の呪縛がかなり後まで続くのですが。

もう一つこの頃で重要なのはずばり、「アメリカは偉い」思想です。
戦争で敗れ、その力をまざまざと見せつけられたのですから当然です。
まだ日本は貧しく、米ソの宇宙開発を指くわえてならぬ、
望遠鏡覗いてみている状況だったようです。
コンタクティーといえどアメリカ人の言っていること。
今の時代では判らない説得力を持っていたのでしょう。

1957年に日本初の円盤カルトが出現しているあたり、
怪しい話にはすぐに宗教がくっついてくるという現実を思い知らされます。
作家系の「空飛ぶ円盤研究会」のたった二年後ですからね。

1960年代後半にテレビが力を持ってきます。
まずは外国のドラマに始まり、1970年代に入ると矢追さん登場。
この頃からブームの兆しが見えてきて、ピンクレディーあたりで最高潮でしたね。
この頃には子供向けの図鑑なんかも充実していました。
いやあ、色々あるもんだな・・ウソかホントか別にして(笑)と思ったものです。
「捕まった宇宙人」「3mの怪物宇宙人」あたりはリアルでしたが、
当時すでに怪しすぎる連中は存在しておりました。
その後は子供達の流行も色々めまぐるしく変わったこともあり、
徐々にUFOと言えばマニアの物になってきます。
「ムー」創刊は見逃せない事実ですね。
これにより超常物を一括りにする状況が出て困ったものですが、
「UFOに飽きたら超古代」とかいう楽しみも産まれました。
マニアックな事例もよく判り、「宇宙考古学」「フォーティアン」
なんて言葉はこの雑誌で覚えたものだなあ・・・
空から色々降ってくる話も定期的にあって面白かったし。
でもワシよく霊や宗教や陰謀ものにはまらなかったなあ・・・
ああ、そういうのはもともと嫌いだからか(爆)
余談ながら宗教と言っても神社仏閣廻りは好きです。

実はアメリカではヒル夫妻事件の報道以降
(そして「未知との遭遇」公開以降)、
宇宙人はグレイ(徐々に目が大きくなるけど)中心になってしまい、
アダムスキーのような美人型、3mのような怪物型、
あるいはロボット型なんかは消えていってしまうのですが、
日本では生き残ります。
なんか、さすがは古い漢字の読みを全て受け入れてしまう国だなという気がしますが、
これには「UFOと宇宙」誌がアダムスキー擁護の立場だった事もあるようです。
まあ、色々ある方がマニアとしては楽しい訳で・・・

1980年代中盤〜後半ですが特に新ネタの登場も無かったので、
矢追さんの特番は「小人宇宙人」「墜落したUFO」を中心に回り始めます。
宇宙人の居所も「ライトパターソン空軍基地」から「エリア51」に変わったり、
「キャトルミューティレーション」「アブダクション」なんていう細かいネタは入りますが、
取り上げている宇宙人の種類がワンパターンなので飽きられてきます。

1980年代終わりに信じる信じないの「トークバトル」が盛んになります。
この手の議論そのものは以前からあったのですが・・・
テレビで放映するようになった事に注目して下さい。
つまり円盤事件そのものを見せる時代から、
円盤について語っている人を見せる時代への変化です。
矢追さんもそんな風に見られるようになりました。
これが後に「円盤について語っている人を見て笑う」時代に繋がってきます。

1990年代から現在までが「円盤さんを笑う」状況です。
これには「トンデモ本」の影響もあるのでしょう。
オウム事件によって頭が切り替わった人もいるでしょう。
またようやく「宇宙人説」の呪縛が解けたとも言えますね。
自然現象、既知の飛行物体の誤認、そして人間の心理の問題まで。
本当の「UFO現象」の研究はまさにこれからと言えると思います。

また最近ではインターネットの普及により、個人で「宇宙人」を色々な形で発表して、
楽しむ人も増えています。
マイナーな「宇宙人」を発掘する人、メジャーな「宇宙人」や「円盤」を再検証する人、
「過去に起きたブーム」「懐かしい物」として調べる人、新たな「伝説」を作ってしまう人、
「UFO現象」が解明されたとしても、「宇宙人」や「円盤」は生き続ける事でしょう。


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